D&Iコンサルティング2025

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02 株式会社 abcdrug&pharmacare
 
支援テーマ: 管理職の指導力
                   向上支援
実施タイプ: 3回コース

指導を“指摘”から“対話”へ
──信頼を生むコミュニケーションへの転換

 
設 立 1997年12月
本社所在地 つくば市 
代表者 代表取締役社長 太田 道之
業 種 保険調剤・医薬品一般販売業
H P http://www.abcdrug.co.jp/
従業員数 53名
▶地域密着型の 調剤薬局・医薬品販売を展開

 「誠実・信頼・挑戦」の経営精神のもと、人々の心と体に寄り添い、健康な毎日を応援します。人々が地域社会を豊かに生きる、ホスピタリティを提案し、健やかな生活と文化を支える企業を目指します。

 
コンサルティングの経過

1.概要

2.コンサルティング内容
実施日
1回目:2025年11月20日(木)
2回目:2026年1月8日(木)
3回目:2026年2月28日(土)

 

課題
 
◆「ハラスメントへの対応について気を付ける場面が増えている」「上司の言い方と部下の受け止め方との間に、認識の違いが生じることがある」「指導や注意を行う際に、ハラスメントと受け取られないか不安を感じる」という声があり、管理職層に“萎縮構造”が生じている状態であった 。
◆医療・調剤業務というミスが許されない業務特性から、指導が必要となる場面が多く、伝え方について配慮が求められる構造があることが確認された。

取組
 
◆指導とハラスメントの境界整理:正当性×伝え方の2軸で整理し、「適切な指導の必要性」と「伝え方の質」を分解。医療業務特性を踏まえたabcdrug版研修を設計。
◆管理職向けハラスメント防止研修の実施:3回目のコンサルで研修を実施。パワハラ6類型、若手価値観理解、ケース検討、NG表現の言い換え、4ステップ法(観察・傾聴・意図・支援)まで体系的に学習。

成果
 
◆萎縮構造の言語化と解除の第一歩:「指導は指摘ではなく対話である」という共通理解が形成され、管理職が安心して指導できる条件が明確化された。
◆実践的対話スキルの習得:ケース検討により、離職事例と照らし合わせた気づきが生まれ、「伝え方次第で信頼にも不信にも変わる」という認識が共有された。

 
現状課題の構造整理

 第1回では、ハラスメントに対する懸念がどのような背景構造から生じているのかを整理した。医療・調剤業務という「ミスが許されない」高い責任環境と、若手世代の価値観変化との間にあるギャップを可視化し、その結果として生じている管理職の“萎縮構造”を言語化することで、問題を個人の資質ではなく組織構造の課題として捉え直した。

 abcdrug版ハラスメント研修の設計

 第2回では、医療現場特有のリスク構造を踏まえながら、管理職に求められる役割とスタンスを再定義した。そのうえで、実際の現場事例をもとにケース素材を収集・精査し、一般論ではなく「abcdrugの現場に即した」オリジナルのハラスメント研修プログラムを共同設計した。

 管理職向けハラスメント防止研修の実施

 第3回では、パワーハラスメントの基本理解に加え、「指導とハラスメントの境界」を整理し、若手世代の価値観への理解を深めた。ケース検討やNG表現の言い換え演習を通じて実践的な気づきを促し、最終的には「観察・傾聴・意図・支援」の4ステップ法を用いた対話型指導の具体的スキルを体得する研修を実施した。










 
 
コンサルティングの成果と今後に向けて

■ハラスメントを「禁止」から「育成力向上」へ転換 
 
 本研修の最大の成果は、ハラスメントを単なる法令遵守事項として扱うのではなく、「医療の安全文化を守るための指導力向上」という前向きな文脈で再定義できた点にある。
 医療・調剤業務はミスが許されない環境であり、一定の緊張感は必要である。しかし、それが感情的な叱責として伝わってしまうと、信頼関係の低下や離職リスクにつながる可能性がある。
 本研修では、「安全を守るための指導は必要だが、伝え方は工夫できる」という共通理解を形成し、指導を“否定”ではなく“成長支援”として捉え直した。
 
参加者からは
・実際の職場に近いケースワークで理解が深まった
・指摘型から対話型へ転換すべきと理解できた
・研修内容をよい職場づくりに活かしたい
といった前向きな反応が確認された。

 また、4ステップ法(観察・傾聴・意図・支援)という具体的手法を提示したことで、感情に依存しない再現可能な指導プロセスを確認できた。単なる知識理解にとどまらず、「指導の質」と「定着率向上・医療の安全文化の構築」との関連性が共有されたことが、本支援の最大の成果であると考える。













 








■今後の取り組み
◆ハラスメント防止の文化定着
・管理職によるケース共有の継続
・4ステップ法の実行振り返り
・チェックリストによる自己診断
 研修理解を単発で終わらせず、定例会議でのケース共有や振り返りを継続することで、指導のばらつきを減らし、再現性を高める。

◆育成風土の強化
・若手向けマインドセット教育
・相談窓口・心理的安全性の再確認
 指導する側だけでなく、指導を受ける側への教育を並行することで、組織全体の安全文化を構築する。
 
企業担当者からのコメント


 改めてハラスメントと指導の境界線について深く学ぶことができました。同じ内容でも伝え方一つで、相手の受け取り方や感情が大きく変わることを再認識いたしました。指導する立場が長くなると、自らが指導を受ける機会は少なくなります。若い世代との感覚の差を意識しつつ、時には「指導を受ける側の視点」に立ち返り、相手に寄り添った指導を心掛けていきたいと考えています。


 人の行動変容には、日々の積み重ねが不可欠です。今回学んだ知識を形骸化させず、自身の行動や態度として定着するよう、意識的な反復とセルフチェックを継続してまいります。
 



太田 道之 氏  浅井良 氏




 
 
担当コンサルタントからの総評

ファシリテーションコンサルタント
野村 圭司氏
 abcdrug様の支援を通じて強く感じたのは、「医療の品質を守りたい」という強い責任感が、時に管理職の萎縮や葛藤を生み出していたという点です。

 本取り組みでは、ハラスメントを単なる禁止事項と捉えるのではなく、「医療の安全文化を守るための指導力向上」という文脈に再整理できました。特に、「指導とは相手を否定することではなく成長を支援する行為である」「安全を守るための指導は必要だが、伝え方は工夫できる」という共通理解が形成されたことは、組織にとって重要な転換点です。

 今後は、構造を整え、対話を習慣化することにより、安心して挑戦できる組織風土へと進化していくことを期待しております。多様な人材が安心して成長・挑戦できる「医療の品質を支える強い組織」へ向けた第一歩として、本取り組みは大きな意義を持つものでした。

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