| 05 社会福祉法人常山会 |
支援テーマ: 心理的安全性と対話促進 実施タイプ: 3回コース |
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現場の強みの可視化と発言促進策、 そして多様性対応方針の整理 |
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| ▶自分らしい活き活きした生活を最期まで支援 「人の和を大切にする」「人に誠実に接する」をモットーに利用者が家庭生活の延長として安らかで心配のない生活ができるよう、在宅関連事業を通し地域に福祉サービスを提供しています。 |
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| コンサルティングの経過 | ||||||
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▮1.概要 |
▮2.コンサルティング内容 |
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実施日
1回目:2025年10月21日(火) 2回目:2025年12月10日(水) 3回目:2026年2月3日(火)
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| ◆心理的安全性の現状把握と目指す姿の整理 「やりたいことを実現できる職場」という目指す姿と、「安全第一で新しいアイデアに関する意見が言いづらい」という現状のギャップを分析するため、施設長へのヒアリングを行った。人の定着という経営課題とD&I推進を結びつけ、職員が安心感を持ち、多様な意見を表明したり受け入れたりできる心理的安全性への理解を深めることで、組織風土改善に向けた第一歩を踏み出した。 ◆座談会を通じた「現場の声」の可視化と成功要因の共有 現場の主任や一般職員を交えた座談会を実施し、日々の働きやすさや課題を言語化し共有する場を設けた。対話がうまくいっているチームの工夫(個人の要因ではなく事象にフォーカスした指導、ミス防止の仕組み化など)を学び合うことで、現場にはすでに職員同士の思いやりという心理的安全性が醸成されていることも明らかになると同時に、会議における発言の難しさという課題が浮き彫りになった。 ◆意見を引き出す会議運営と対話の仕組みづくり 座談会で見えた課題を踏まえ、現場ですぐに試せる会議の進め方の工夫を検討した。アジェンダの事前共有、若手からの発言順、少人数での話し合いといったアクションに加え、評価や結論を伴わない短時間の小さな対話の場を設けるステップを設定した。また、ニューロダイバーシティなど多様な特性を持つ人材への対応についても議論を深めた。 |
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| コンサルティングの成果と今後に向けて | ||
■「意見が言える」から「やりたいことが実現できる」へ 心理的安全性を基盤としたケア現場の構築 今回の支援を通して、現場にはすでに「思いやり」や「助け合い」といった心理的安全性を持てる土台が築かれていることが確認でき、意見が出にくい原因は個人の問題ではなく「場の設計」にあると整理することができた。これまで一部の職員が沈黙しがちだった会議に対して、若手から発言する、事前にアジェンダを共有するといった「仕組み」のアプローチを検討したことで、現場の職員がより主体的に意見を出しやすくなる手法を提案した。 また、多様な背景を持つ職員に対し、それぞれの得意分野を活かして役割を担ってもらう姿勢は、多様な人材の活躍に向けた重要な実践である。こうした「違いを活かし、対話する」仕組みの定着は、今後増える多様な職員・利用者の双方にとって、安心して過ごせる基盤となる。 |
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■今後の取り組み ◆会議運営と対話の仕組み化 ・全体会議やミーティングにおける、アジェンダの事前共有や若手から発言するルールの実施 ・質問カードなどを活用した、結論を伴わない短時間で安全な対話の場(チームビルディング)の定期的な実施 これらの仕組みを通じて、多様な視点からの意見を引き出し、納得感のある意思決定と業務改善へとつなげる。 ◆多様性の理解と個別特性を活かすマネジメント ・ニューロダイバーシティやLGBTQ等に関する知識のアップデートと、社内勉強会の実施 ・一律の対応ではなく、職員一人ひとりの得意分野を役割として活かす配置の工夫と、必要に応じた外部専門機関の活用 ・個別の特性に応じたコミュニケーションを確立し、誰もが働きがいを感じられるインクルーシブな環境づくりにつなげる。 |
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| 企業担当者からのコメント | |
![]() 今回のD&Iコンサルティングを通して、チームビルディングや対話のヒントを頂きました。「心理的安全性の確保」や「自分ごと化」など、組織のさらなる成長のために、どんなことに取り組むべきかの方向性に気づくことが出来ました。 ![]() ほとんどの職員が、会議の場の設定や進め方について勉強したことがないので、試行錯誤しながら取り組んでいます。お互いを深く知るためのコミュニケーションカードを紹介いただいたので、様々なツールを使いながらチームのメンバーをよく知ることも並行して取り組もうと思います。 |
![]() 施設長 坂本俊彦氏と座談会に参加した職員の皆様 |
| 担当コンサルタントからの総評 | |||
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株式会社An-Nahal コンサルタント 井出 さゆり氏 |
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| 常山会様は、利用者の「自宅のように過ごしたい」という思いに応えるケアと、職員の「働きやすさ」を両立すべく、心地の良い場づくりに真摯に取り組まれています。今回の支援を通じて最も印象的だったのは、現場にはすでに「体調不良時の声かけ」や「ミス防止の仕組み化」など、互いを思いやる心理的安全性の土台が存在していたことです。 一方で、会議で意見が出にくいという課題に対しては、「個人の意識」ではなく「会議の進め方」という仕組みで改善できる余地があることが見えてきました。少人数での話し合いや事前の議題共有といった小さな工夫を現場で試行していくことが、組織の風土をさらに前進させる鍵となります。 また、多様な背景を持つ職員への対応など、直面している多様性の課題に対しても、対話を通じて個別の解決策(得意なことの役割化など)を模索しようとする姿勢は、まさにD&I推進の実践そのものです。今後も、これまでの素晴らしい経験知を言語化し、対話を歓迎する姿勢を継続することで、皆様が目指す「やりたいことを実現できる職場」へと進化していかれることを応援しております。 | |||

