D&Iコンサルティング2025

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07 カンプロ株式会社
 
支援テーマ: ジェンダーギャップ
実施タイプ: 3回コース


モチベーション停滞の構造要因理解と
主体性を育む対話・実践策の整理
設 立 1995年4月
本社所在地 水戸市 
代表者 代表取締役 秋葉 良孝
業 種 LPガス業
H P https://www.kanpro-gas.co.jp/
従業員数 85名
▶安心・安全を第一に茨城県でLPガスサービスをメインに展開
 グループ企業を含め、茨城・福島県内で約3万件以上にLPガスを供給する地域密着型のLPガス会社です。ガス供給や器具メンテナンスを軸に、「ダントツのLPガス会社」を目指しています。プロスポーツ支援やWEB広報誌、感謝祭などを通じた地域活動に加え、県庁内飲食事業や企業主導型保育園の運営、SNSでの情報発信にも取り組んでいます。
 

 
コンサルティングの経過

1.概要

2.コンサルティング内容
実施日
1回目:2025年12月10日(水)
2回目:2026年1月20日(火)
3回目:2026年2月26日(木) 

 

課題
 
◆一般職からの総合職転換後も業務や裁量に変化が少なく、キャリア選択の納得感や、やりがいが見えにくい状況にあった。 
◆働きやすさは向上する一方、無意識のバイアス等の構造的課題が影響している可能性があり、働きがいや主体性が十分に高まっていなかった。

取組
 
◆目指す姿と現状のギャップ整理:ヒアリングを通じ、「自ら選択し行動できる会社」という目標と現場の現状を可視化。 
◆現行施策の確認と方向性整理:現在進行中のキャリア面談等を振り返り、自社が優先的に向き合うべきテーマを絞り込み。 
◆今後のアクションの検討:意欲ある女性総合職を巻き込んで実施できる、キャリアパス可視化等のスモールステップを検討。

成果
 
◆課題の真因の特定:モチベーション停滞の原因は本人の意欲不足ではなく、無意識のバイアス等の構造的な課題の可能性があることを認識できた。 
◆透明性と対話の重要性:役割の明確化(透明性)と、会社と個人の目標をすり合わせる対話の場づくりの重要性を確認した。
◆明日から試せる具体策の発見:コアバリューの言語化や、現場を巻き込んだキャリアマップ作成等、主体性を育む具体策を特定した。



 
D&I推進における目指す姿と現状課題の整理

 女性社員が一般職から総合職へキャリア転換した現状を踏まえ、ヒアリングを実施。同社が目指す「自身の生き方やキャリアに納得感を持ち、自ら選択し行動できる会社」という理想像に対し、現場では総合職としての役割や成長イメージが不明確であり、「働きやすさ」と「働きがい」の間にギャップが生じているという課題を整理した。制度変更で完結させるのではなく、本人の納得感を高めるプロセスが必要であることを確認した。

 現行施策の振り返りと優先テーマの絞り込み

 外部コンサルタントによる個別キャリア面談の実施や、次年度の女性活躍推進の目的整理など、現在進行中の取り組みについて共有を受けた。本支援を即時的な課題解決ではなく、現状の施策を「何のために実施し、誰にどう変わってほしいのか」という視点で整理・言語化する対話の場として位置づけた。これにより、点在していた課題意識が整理され、今後優先的に向き合うべきテーマの絞り込みへとつながった。

 構造的課題の理解と主体性を引き出す施策策定

 女性のキャリア形成を阻むインポスター症候群※や無意識のバイアスといった構造的な壁について理解を深めた。その上で、透明性を高めるためのアプローチとして、コアバリューの言語化や、総合職に期待するキャリアマップの作成を検討した。さらに、これらを会社から一方的に示すのではなく、意欲のある女性総合職メンバーによる施策としてスモールスタートする方針を確認した。


※インポスター症候群…実力があって実績や評価も伴っているにもかかわらず、自分の実力や能力を過小評価してしまう心理傾向のこと。





 
 
コンサルティングの成果と今後に向けて

■「働きやすさ」から「働きがい」へ
透明性と対話による自律的なキャリア形成の基盤づくり 

 
 今回の支援の最大の成果は、総合職へ転換した女性社員のモチベーションが十分に高まっていない原因が、個人の意欲不足ではなく、「役割の不透明さ」や「構造的なバイアス」に起因している可能性を認識できたことである。すでに働きやすい環境が整備されている同社において、次のステップとして透明性の確保と対話がキーになるという方向性が定まった。社員に求めるコアバリューの言語化やキャリアマップの作成を、女性総合職自身を巻き込んだプロジェクトとして進めるという案は、社員の「自分ごと化」を強く促す。こうした「自分たちで考え、選択する」実践の積み重ねは、社員一人ひとりが主体性と働きがいを持って活躍できる組織風土の定着に向けた強固な基盤となると思われる。




 
■今後の取り組み
◆キャリアパスと評価基準の可視化(透明性の確保) 
・会社として大切にしたい価値観や求める人材像の言語化と共有 
・女性総合職に期待される役割や成長の道筋を明確にする、独自のキャリアマップやスキルマップの作成
 これらを通じて、評価基準や選択肢が明確になり、社員が将来像を描きやすい環境を整備していく。

◆スモールステップでの実践と主体性を引き出すプロジェクト化 
 キャリアマップ作成などの施策を、まずは意欲のある女性総合職メンバーによる手挙げプロジェクトとして立ち上げ、対話を通じ、会社の方向性と個人のキャリア形成を継続的にすり合わせる取り組みを提案。挑戦機会や実践を通じて主体性を育むサイクルを社内に構築していくことが期待される。


 
 
企業担当者からのコメント


 まず、このような機会をいただけたことに感謝いたします。これまでDEIについては漠然とした理解でしたが、井出先生が本気でダイバーシティ推進に取り組まれている姿を間近で感じることができ、大変貴重な学びとなりました。人事に携わる者だけでなく、従業員一人ひとりが自分の可能性を信じ、人生を悔いなく過ごせるような取り組みを、会社として少しでも実現していきたいと感じました。


 人の本音を完全に理解することは簡単ではありません。しかし、深く問い詰めるのではなく、
「こんな働き方をしてもいい」「アイデアを出してもいい」「失敗しても挑戦していい」
と日々思えるような社内環境を整えることが重要な課題だと感じました。
それは一人では実現できません。だからこそ同調圧力ではなく、互いの能力や役割を認め合い、違いを尊重しながら高め合える企業文化を時間がかかっても築いていきたいと思いました。


 



担当者 M氏



 
 
担当コンサルタントからの総評

株式会社An-Nahal 
コンサルタント
井出 さゆり氏

 
 カンプロ株式会社様は、ダイバーシティ推進においてすでに、一般職の女性社員が総合職へ転換するという実践をスタートされています。今回の支援を通じて最も印象的だったのは、ご担当者様が「働きやすさの提供」に満足することなく、社員の「働きがい」や「自律的なキャリア選択」という本質的な課題に真摯に向き合おうとされている姿勢でした。 一般職から総合職への転換という大きな変化の中で、現場の皆様が戸惑いや不安を感じるのは自然なことです。しかし、今回共有させていただいた「インポスター症候群」や「無意識のバイアス」といった構造的な壁の存在を理解し、透明性のある情報開示や丁寧な対話を重ねることで、その壁は確実に乗り越えていけると感じました。 今後は、検討に挙がった「コアバリューの策定」や「キャリアマップの共同制作」といったアクションを、女性総合職の方々を巻き込みながらスモールステップで試行していただきたいと思います。今回のコンサルティングが、カンプロ様が目指す「社員一人ひとりが自ら選択し行動できる会社」の実現に向けた確かな土台となることを心より期待しております。


 
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